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今、スピッツの「夜をかける」とか「愛のことば」とかをきいてる。
 
毎日ばかみたいにさむい。新宿がさむい。
新宿は、なんとなく帰るとき帰りがたくなる街。
 
寂しいとか切ないという気持ちは非常に気持ちのよいものだとおもう。

私の寂しさは私のものであって、ひとにもものにも埋められない。これは悲しいことじゃなくて、ひたすら絵をかいたり人に笑いかける原動力だったりする。
 
時々もの凄く寂しくなる。度を超してくると痛みを伴う。しかし、この痛みのお陰で、色々できてる気がするのだ。。これを埋めてしまうと、何かを失ってしまう気がする。 それはそれは大事ななにか。
 だから、なるべく笑うようにしている。

 
絵に集中するようになって人と向き合う事が少なくなってしまったようにおもう。
だから、古傷をえぐる作業をしてしまう。何年も前の失恋だとか、そういうものは絶好の古傷だ。
思えば自分は割と上質な「寂しさ」をかかえているとおもう。
これは今孤独で、かつ、失恋した事実がないと味わえない貴重な「寂しさ」。
 
おそらくそんな寂しさを味わえる、私をふくめて、少なくない数の人達は、非常に幸せ者だ。